今回はリアのフットブレーキのフルード交換の方法について解説していきます。
スタントライディングをしていると、常にブレーキを使い続けるのですぐに劣化してしまいます。練習中のブレーキの熱垂れ、納車後練習前にはフルードの新品交換をおすすめします。自分の場合は2~3ヶ月に1回は交換しています。フルードを新品にすることでブレーキのフィーリングもよくなるので、バイクスタントを始める方は絶対に交換できるようになりましょう!
あくまで自己責任です。公道を走る人で不安な方はショップに任せましょう。
ハンドブレーキのフルード交換編は今後Upします!
※自分のバイクのブレーキを自分で触る事は違法ではないですが、資格のない人が人のブレーキを触ったり、そこでお金を取る場合は違法なので注意してください。昔実際にそういう人をSNSで目撃しました。
準備するもの
- ブレーキブリーダーボトル・・少し高いですが、これから何度も交換すると考えたら最初に持っておくと便利です。 ブレーキフルードブレーキフルードの選び方についてはこちら(URL)
- ブリーダーボルトに合うスパナや眼鏡レンチなど・・(国産車は8サイズが多いです) スパナセットを買っておけば基本的に大丈夫ですが、外国車だとサイズが違うことが…
- ペーパーウエス・・市販のキッチンペーパーでもOK
- 園芸用注入器・・無くてもいいですが、あると便利です
- 水・・フルードは水で落とせるので車体についた時や手を洗う際に使います
①古いフルードを捨てる
写真のように黒くなることはよくあることです。
黒くなる理由としては、フルードは吸湿性(物質が空気中の水分を吸収する性質)が高く、空気に弱いので酸化(物質が電子を失う。鉄で言うと錆びる、ゴムだとボロボロになる。簡単に言えば劣化。)しやすくなり劣化して変色するそうです。それに加えてブレーキの使用頻度が高いとピストンの摩耗粉が混ざり黒くなっていくそうです。
※フルードが空気の水分を吸う→劣化して黒く変色
ブレーキのメンテナンスを怠れば経年劣化でフルードの沸点が下がり、べーパーロック現象(熱垂れ)を起こしてブレーキが全く効かなくなります。
では、やり方に戻ります。
リザーバータンクを取り外し、倒れてこぼれないように固定します。園芸用注入器で古いフードを吸って破棄します。やらなくてもいいですが、手間を省くために行ってます。
フルードを吸いきったらペーパーウエスでタンク内を綺麗にします。
ここでは水を使わず乾拭きで十分です。それでも綺麗にならない場合はペーパーウエスにパーツクリーナーを吹き付けて清掃してください。
②新品フルードを入れる
タンクが綺麗になったら、こぼれない程度に多めにフルードを入れます。多めに入れることで交換時に何回も継ぎ足さないでよくなります。
慣れない人は周りに飛び散らないようにウエスなどを巻いておいてください。フルードは着くと塗装が剥げることがあるので注意してください。
③道具の取り付け
ここまで準備したら、ブリーダーボルトを緩めるためのスパナ(写真だと眼鏡レンチ)とブレーキブリーダーボトルの先端を取り付けます。
この時、気泡は上に行くのでキャリパー内に逆流しないように上向きに取り付けます。
先端が抜けてフルードが飛び散る時もあるので誰かに抑えてもらうか、タイラップ等でうまく固定するのもよいです。ブリーダーボルトとキャリパーのねじ山の間からフルードが垂れることもあるので、気になる方はペーパーウエスを巻いておきましょう。(自分のバイクはボロボロなのであまり気にしませんが…)
④フルードを抜く
ここまで準備できたらフルードの交換をします。
注意事項なのですがブレーキパッドやディスクにフルードが染みつくと効きが悪くなるので、なるべく付かないように気を付けてください。
①スパナを持ちながらブレーキペダルを抑えます。
②ブレーキペダルを抑えたまま、ブリーダーボルトを緩めます。この時、緩めたブリーダーボルトからフルードが抜け、スッとブレーキが軽くなって下がるだけで問題ないのでそのまま絶対に動かさないでください。
③ペダルを固定したままブリーダーボルトを締めます。
④ブリーダーボルトを締めたら、締めたままタッチが出るまでペダルを3、4回上下します。フルードが抜けたことで無くなった分を補填するので最初はスカスカですが何回かやってると硬くなります。
※ブリーダーボルトを締めるときは最後以外は軽く締める程度でいいです。毎回フルパワーで締める人もいるのですが、ねじ山やブリーダーボルトが潰れるので注意してください。
※交換しているうちにリザーバータンク内のフルードが減ってくるので、空にならないように常に気を付けながら行ってください。空のままキャリパーからフルードを抜くとエアを吸って、再度エア抜きをする羽目になります。わざわざ空になるまで抜かなくていいので多少余裕を持って作業してください。
①~④をひたすら繰り返します。自分の場合は色が綺麗になってきてから、リザーバータンク3回分を目安に交換します。合計5回程度ですかね。
終わったらブリーダーボルトをしっかり締めます。ここでも締めすぎには注意です。慣れない人は必ずトルクレンチを使用して規定トルクで締めてください。
最後に車体に付着したフルードを水で流し、リザーバータンクにフルードを入れ、蓋をして終了です。自分の場合はUPPERまでフルードを入れます。こぼさないように注意してください。
以上でフットブレーキのフルード交換の解説は終了です
あくまでクローズドでスタントライディングをする方向けのやり方ですので、公道を走る方は自己責任でお願いします。やり方が不安な人は、最初は町のバイク屋さん等に行ってやり方を見せてもらうのも良いと思います。
バイクスタントをされる方は高頻度で交換するので自分でできるようになることをおすすめします!